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2015/03/06

美人ナースに洗髪をしてもらうこの喜び



祐樹の入院から9日目、やっと頭の包帯を取る日がやってきた。

耳の傷は特に痛みもかゆみもなく、それは手術からの順調な回復を示していたので、祐樹はかなり安心していた。聴力がどの程度回復するかは分からないけど手術はまあ成功したのだ。これでやっと一般人の生活に戻れる。
祐樹はそう考え、残りの気楽な入院生活を楽しむ余裕が出ていた。

そして頭の包帯を取るこの日、久しぶりに水で頭を洗うことができるということを主治医から聞いた。これは勿論、自分で好きなように洗って良い訳ではない。耳へのカバーをかけた上で看護師さんが洗ってくれるということだった。
祐樹はもう抜群に嬉しかった。

手術のために髪を短く切ってはいたが、9日間も頭を洗えないというのは本当に地獄である。頭のかゆいところを掻けるのは、消毒のために包帯を取ってもらっている一瞬であって、それも治療の途中なので自分の都合で頭を掻き続けていいものでもない。人間は気がつかない間に頭を結構掻いているもので、包帯が邪魔をして自分の思い通りに頭を掻けないというのは本当にイライラするものだ。勿論、今は水を使わないドライシャンプーもあるにはあるのだが、祐樹の場合は、必要以上に耳の周りの筋肉を引っ張ってはいけないということでアルコールで頭を消毒するだけで、この日まで洗髪は見送られていた。

(ああ、もう思いっきり頭を掻きむしってもらおう)

祐樹はわくわくしていた。
そして午後3時。シャンプーにやってきたのは、あの寺島さんだった。
なんてラッキーなんだ。祐樹は見かけ上、平静を保ったが心は浮き浮きしていた。

寺島の案内で連れて行かれたのは患者用の入浴施設と別の入口の、専用のシャンプー室だった。へーこんな部屋があるんですねーなどと軽口を聞きながら、祐樹は部屋を見渡した。美容室のように仰向けに倒れる椅子が一つあり、祐樹はそこに座るように促された。

あんまり慣れてないから下手だったらごめんねー。

祐樹が椅子に腰掛けると寺島さんが水跳ね防止のカバーをかけてくれ、椅子をゆっくりと倒した。寺島さんは祐樹の顔間近で手術跡に水がかからないよう耳カバーをかけてくれた。病院特有の消毒液の匂いに混ざって、寺島さんの化粧の香が匂った気がした。祐樹はそれだけでドキドキした。祐樹のドキドキに気がついたわけでもないだろうが、寺島さんが祐樹の顔にタオルをかけた。

シャンプー楽しみにしてたんですよ。マジでガシガシお願いします。
頑張るねー。

耳の傷にお湯がかからないように恐々と頭全体にシャワーが当てられた。頭皮がジンジンしてたまらない気持ちよさである。はあ~っとしみじみとため息が出た。

寺島さんが無言でシャンプーを頭全体に馴染ませてゆく。一週間以上溜まった頭の油のために泡はほとんどたたなかったようだ。寺島さんは軽く軽く優しく頭全体をこすり、お湯で全体をすすいだ。祐樹の頭の中では頭皮が膨れ、ぶわーっと浮き上がっていく想像が広がっていた。
ま、まさかこれで終わりじゃないよなと祐樹が焦っていると、寺島さんがシャンプーのヘッドを押している音が聞こえた。

それじゃあ頭を擦るから、かゆいところがあったら言ってね。
はい。先ず全体的にもう一度お願いします。
こう?
あー気持ち良いです。
うふふ
上の方も。あ、もう少し右です。
ここ?
そこ。あー。
気持ちいい?
気持ちいです。。。
うふふ
 
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