思い返してみれば、和久井は若くて美人でグラマラスな玩具を手に入れて好き放題やっていただけの変態野郎に過ぎないのだが、不思議と今の順子にも和久井に対する憎悪の念がない。
腋臭のせいで悲惨な性体験をたくさん経験したものの、若い順子にも奔放なセックスは必要だったし、最悪なあの時期の順子を受け入れ、心を支えてくれたのは、やはり和久井に違いないからだ。
クリトリスが大きくなってしまったことと、寂しさを紛らわすために自分でバイブを使う癖がついてしまったことを除けば、和久井もそんなに悪い奴じゃなかったと順子は今でも考えている。
ところで、そんな和久井との別れはあっけなくやってきた。和久井の会社が左前になってしまったのだ。
和久井は自宅から離れたファミレスに順子を呼び出すと、遊んでる時間もお金も余裕がなくなってしまったと馬鹿正直に告げてきた。
元から既婚者だということは分かっていたし、なにか無茶苦茶なセックスで順子からも和久井に対する恋愛感情はなくなっていた。
これと差し出された封筒には50万が入っていた。別れを切り出す和久井は、何か怖がっているように見えて、小さく思えた。
その時に順子の頭の中でもやもやしてた霧が、一気にスコーンと晴れた気がした。
じゃあ、もうお互いに電話はなしにしようね。
和久井の顔が一瞬晴れたのを横目に、順子は席を立って別れのファミレスから飛び出した。
なんだっけー。いつだったか、中学の帰り道にこんなことがあったなあ。
頬の膨らみもとれいつの間にか大人の顔になった順子ではあったが、にったらにったらと一人笑いしながら帰り道を歩いた。
その瞳からは大粒の涙が溢れていた。
そして順子は最初の病院をやめた。
二つ目の病院への就職はすぐに決まった。
和久井から渡された手切れ金は、引越しと新しい家具の購入と携帯の変更に使った。
環境を変えれば良いんだ。
そして私から変わればいいんだ。
美人でグラマラスな順子は相変わらず目立つ存在だ。
だから新しい病院に移ってからは、色恋沙汰に極端に気をつけた。変な噂はごめんだ。
また、意識して真面目で先輩からも可愛がられる寺島順子であり続けるよう努力をした。
その結果、院内における順子のポジションはみるみる上がっていった。
ケアされるんじゃなくて、私がケアする側に回らなきゃ。
いつだったかの、えっちゃんみたいにならなきゃね。
順子は保健師になるべく勉強も始めることにした。
立ち止まっていられない。そんな強い気持ちが帰ってきたのだった。
金曜の夜、寺島順子は部屋で一人、顔をほころばせていた。
思い出すまいとしても、
どうしても今日の祐樹とのセックスを思い出し、顔がにまにましてしまう。
あー。祐樹君のことは、ケアしすぎちゃったかな~。
だって可愛いんだもーん。ああ、もう、ゆうききゅーん。
今の病院に移ってからずっとずっと色恋沙汰は控えていたのだが、純粋で駆け引きのない大学生のアタックについつい乗っかってしまった。いやむしろ自分から誘ったのだ。
それがまた順子を興奮させた。順子は引き出しを開け、ショーツの下に隠したバイブに手を伸ばした。
和久井に改造されたクリトリスは既に小豆大に膨らみ、快感への期待に艶めいていた。
(了)
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