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2014/09/03

女同士の飲み会は楽しいね。きゃぴ☆



福山駅で二人は電車を降り、改札から5分程度歩いた。
陽子が選んだお店は入口の明るい大きな居酒屋だった。
暖簾をくぐってみると客の入りは良いようで
入口近くの個室もそれなりに席が埋まっていた。

やってきた店員に二人ですと言うと席に案内してくれた。
店内は注文を通す大声が響き、また時折、団体客の
わっと笑う声が響き渡って、大いに賑わっていた。

愛子たち二人が案内されたのは
店の一番奥の4人掛けテーブルだった。
愛子はできれば個室風に切られた席が良かったのだが
予約もしていないし、この込み具合では難しいのだろう。
隣の席が空いているのでまあ良いかという感じだった。

席について陽子が中ジョッキを頼んだ。
愛子はドリンクメニューからピーチハイを選んだ。

御新規さん!中ジョッキ!ピーチハーイ!
ありがとうございまーす!
元気な店員が叫びながら厨房へ消えていった。
店員を見送った後、陽子から口を開いた。

地元の子らーと会いよるん?
あたしも広島に出ちょるけーね。
あんまり会わんのんじゃ。
うん、たまに電話で話したりするけど。
だれだれ?
圭子とかくーちゃんとかやっちゃんとか。
ブラバンの子らーじゃね。
うん、やっちゃんも広島おるけーね。
でも会わんの?
先月、お昼一緒にしたけど、そんくらい。
地元おってもあんまり会わんの?
みんな仕事しよるけーね。
会社の人らーと遊びよるん?
うん、あたしバトミントン始めたんよ。
へえ
市民スポーツみたいなん。会社の子と。
じゃ休みの日はバトミントン?
腕、太くなったんよー(笑) 見て、力こぶ。
あんまり広島から出んのんじゃねー。
そうじゃねー。実家も帰らんし。

そこに最初の飲み物が運ばれてきた。
二人はグラスとジョッキをカチンと合わせた。

かんぱーい!
かんぱーい!
それで陽子ちゃん。神戸はどうなん?

愛子が興味津々で訊ねた。

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  1. 女性の性欲発動スイッチSMS
  2. 美人専用逆ナンパシークレッツ ~ たくさんの美人が向こうから勝手にあなたにすり寄ってくるこの魔法を知りたくはないのですか? ~
  3. 唯一無二の女になるための5stepのエッセンス~九州恋愛コンサルタント内野舞Presence~


2014/09/02

言葉に詰まってたとき隣の席に若い男性の二人組が・・・



福山駅につくと陽子はスタスタと歩き愛子をあるお店に誘導した。
そこは男女を交互に座らせるという噂のある居酒屋だった。

週末ということもあり店はそれなりに繁盛していたが
二人だということを告げるとなんとか入ることができた。
案内されたのは店の一番奥にある4人掛けテーブルだった。

隣の4人掛けテーブルが空いていたので
もしかしたらと陽子は期待に胸を膨らませた。

案内してくれた店員がそのままテーブルを離れなかったので
陽子は「とりあえず生、中ジョッキで」とすぐに注文した。
愛子はメニューを眺め、しばらく考えてからピーチハイを注文した。
忙しい店員のことを考えない愛子ののリズム感が、陽子には耐えられなかった。

最初の一杯が来るまでは愛子とたわいのない話をした。
愛子は自ら話題を振るタイプではないことを知っていたので
陽子は自ら、愛子の最近の生活について訊ねた。

愛子は聞けば答えるのである。決して悪い子ではない。
ただ、天然というか自分から話題を振ることは決してない。
しかし、自分の興が乗ると己のことばかり話す。
そういう天延ぶりが陽子には合わないと感じていた。

そして最初のグラスを乾杯すると、珍しく愛子から話題を振ってきた。
「それで陽子ちゃん。神戸はどうなん?」
陽子にとっては、あまり話したくない話題である。
陽子はぐっと詰まったが、しかし陽子も会話に飢えていた。

最初のうちは素敵な町並み、大きな百貨店、美味しいお菓子など
紋切り型の素晴らしい神戸を語っていた陽子だったが
ビールが2杯目の半ばに移るころには、
未知の土地、言葉の壁、夫との不仲について
つい愛子に語ってしまった。
お酒の勢いもあったろう。

あー、失敗したなーと陽子は思っていた。

義父とそれに伴う夫の借金については口を濁したのだが
そのために返って話の辻褄が合わなくなり
それがまた如何にもダメダメそうな人生を匂わせたのだ。

普段、雰囲気を読まない愛子にもそのあたりのニュアンスは伝わった。
最初は、憧れの都会生活にきゃーとかすごーいを連発していた愛子だったが
途中から徐々にそのトーンを落とし、返事があーそうなんだーに変わった。

愛子のパターンとして、なんとか慰めようとするのだが
自分に経験もなく自信がないのか、アドバイスの一つもできず
あーそうなんだと聞いて終わる流れが多かった。
陽子は「大丈夫いねー」と根拠もなく笑い飛ばしてくれる
そんな友人と飲みたかったのである。


話題に困り二人が言葉少なになっていた頃に
隣の席に若い男性の二人組が案内されてやってきた。
陽に焼けたガタイの良い、格好良い男達だ。

陽子は見た瞬間に背の高い男を良いなと思った。
すると目線を送る間もなく小さいほうの男が声をかけてきた。

こんばんはー。おねーさん達、二人ですかー。

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2014/09/01

飲み会も中盤にさしかかる頃、ナンパ師がきたよー。



陽子から聞いた神戸の生活はあまり芳しいものではなかった。
知らない土地、言葉の壁、そして多分、旦那さんの借金。
愛子はいくつか言葉を選んで陽子を慰めはしたが
結婚ってそんなものなのかーと内心考えていた。

神戸で行われた陽子の結婚式には幼馴染として出席した。
それは愛子が短大を出たばかりの頃だった。
きらびやかな都会のホテルで素敵なキャンドルサービスがあり
食事も伊勢えびのムニエルなどが出てそれは豪華な挙式だった。
旦那さんの会社の人も旦那さんを誉めてたのになー。
分かんないもんだなーとつらつら考えていた。

陽子が2杯目の中ジョッキを飲み終え
結婚生活についてひとしきりの愚痴を言い終わった頃に
隣のテーブルに男性二人組が座った。

こんばんはー。おねーさん達、二人ですかー。

テーブルに着くなり背の低いほうの男が声をかけてきた。
二人ともがっちりとしたスポーツマン風で、陽に焼け
EXILEのお兄さんっぽく格好良かった。

同窓会を楽しむつもりだった愛子は
さして興味を示さなかったが、陽子は違った。

そーでーす。こんばんはー。

先ほどまで愚痴を言っていた陽子の暗い顔はどこかへ行き
やたらと男に愛想が良かった。
陽子が対応したので愛子はしようがなく頭だけこっくりと下げた。

良かったら一緒に飲みましょうよ。
お姉さん達の分も、俺らがもっちゃうからさ。

背の高いほうの男も優しく言葉をかけてきた。
見かけはガッチリ系だが二人とも調子良い感じだった。

ねえねえ。

愛子は陽子に話しかけ男達のテーブルの反対側で小声で話した。

ねー。どうするん?
えーわーね。折角じゃけ楽しもうや。
えー。同窓会じゃないん。
大丈夫っちゃ。適当に飲んで帰ろうや。

愛子はしぶしぶ了承した。

話し決まったー?
あたしら適当に飲んだら帰るよ?
ええよ。じゃったら机くっつけようや。
ええよ。
よっしゃ!お兄ちゃん注文、注文。お姉さんら何飲むん?
あたしメロンハイ、この子、ピーチハイ。
俺ら中ジョッキ。特急で宜しくー。

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2014/08/31

今日で現場も終わりかー。男前健さん登場!



お疲れーっす

森健太が陽子愛子と出会う数時間前のこと
福山第一興業金丸組では男達の歓声が飛び交っていた。
喧嘩などではない。それは男達の歓喜の声だった。

市の余った予算と補正予算が突っ込まれた
港に通じる大通りの補修工事が今日終わったのだった。

お前らがしっかりやってくれたんで
予定よりも半月も早く終わったんじゃ。
事故もなく安全に終わったのが一番やのー。
流石じゃった。お疲れ。

荒くれどもが神妙な顔をして社長の話を聞いていたが
最後に社長が社員を持ち上げた一言で皆わっと盛り上がった。
仕事が無事終わったことで、社長も皆も上機嫌だった。

森健太もここ数ヶ月、ずっとこの工事に携わってきていた。
社長や事務方はこれからが大変だろうことを知っているが
兎にも角にも現場は上がったのだ。
現場の責任者として健太は晴れがましい気分だった。

社長が段から降りてホクホクと社長室に戻っていく途中
健太にも声をかけてくれた。
体のでかい健太はどこから見ても目立つ。
それだけではなく健太は社長に目をかけられていた。

おう。モリケン。今回も頑張ったらしいのう。
いえ。先輩らーに助けられました。
おう。ええ心がけじゃ。

社長が健太の肩をポンポンと叩いた。
健太は修行で金丸組に来ているが本来、森組の三代目である。
腹違いの兄貴が今は森組の経理として組を率いているが
いずれは健太が森組を継ぐことは誰もが知っていた。

周りのおっさん連中も、モリケンお疲れと
若い連中も、健さん、お疲れっすと健太の労をねぎらった。
組とか跡取りがどうとかの事情に関わらず
健太は男を引き付ける男であった。


わっと盛り上がった連中はそれぞれが飲みに出かけた。
健太が書類を整え会計に引継ぎ終わり着替えていると
若い衆の安藤洋二がやってきた。

健さん、お疲れっす。
おう、洋二。お疲れ。お前もよー頑張ったのー。

健太は洋二をねぎらった。

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2014/08/30

悪ガキ洋二と媚薬



健さん、約束どおり今日、飲み、ええですか。
おお、洋二。約束じゃけーの。
みんなと行かんでえかったんですか。
そりゃーええ。お前と約束じゃけーの。
じゃったらあれ、あそこ連れてってくださいや。ナンパの。
居酒屋か。
はい。
あそこはおもしろいけーの。ええど。
俺、面白い薬、手に入れましたから。
わりゃー。まだ悪いことしよるんか。

帰りの着替えに袖を通し終えて、健太が凄んだ。


洋二はどうにも手がつけられない悪餓鬼だった。
洋二の母親はどうにも打つ手がなく
なんとか更正させてくれと健太の父を頼った。
健太の父はこれを快く引き受け
健太の下に洋二をつけて金丸組に出したのだった。

本職に近いガタイの良い面々に囲まれ
近頃は洋二もすっかり大人しくなっていた。
そんな荒くれどもを従える健太を尊敬もしていた。


いや、使わんでもええですけー。
なんかや。何もっちょるんか。
女に効くっちゅー媚薬です。
わっはっはー、お前そんなもん効くかいや(笑)

思い切り凄んでみたら、随分と可愛いネタが出てきたので健太は爆笑した。
本当は眠剤と興奮剤だったのだが
健太に怒られそうになったので洋二は話をごまかした。

川原さんておってでしょ。
おお、お前の2つ上の悪さん坊じゃろー。
はあ。先週おうてですねえ。買わされたんですよ。
なんぼでや。
一万円です。
あいつも相変わらず分からんことするのう。
ほんまですよ。
お前、昔みたいにがーんといかんのか。
や、そういうのはやめました。
馬鹿じゃのー。変なのは殴り飛ばせばええんぞ。
ええんですか。
当たり前じゃ。薬はいけんけーの。

健太はロッカーを閉めて出口に向かった。
洋二は後を追った。

お前、何時に来るんか。
6時半くらいになると思います。
よっしゃ分かった。まっちょるけーの。

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2014/08/29

男達との楽しい飲み会、ああ、久しぶり!この感じ。



愛子との会話に困っていた陽子には渡りに船だった。
陽子が愛想よく答えると、男達は脈ありと見て
テーブルをくっつけてきた。

俺は洋二。こっちは健さん。よろしく。

テーブルをくっつけるとすかさず洋二が言った。
陽子の斜め前に座った洋二はかなり幼く思えた。
細マッチョで色黒の締まった体をしているが
線が細く、EXILEの下部組織に居そうな感じだ。

一方、陽子と隣り合わせになった
健さんと紹介された男は180cmはある大男だった。
健さんも日に焼けた体がぐっと締まっており
顔は坂口憲二似で、無精ひげが似合っていた。

実はこの二人がテーブルに近づいてきた時から
陽子は健のことを良いなと思っていたのだ。

私は陽子で、こっちは愛子。

洋二の紹介に対して、陽子が答えた。
愛子はまだどうしていいか分からなかったので
とりあえず男性二人にコクンと頭を下げた。

で、今日はなに。仕事上がり?
うーん、プチ同窓会って感じかな。
あーそー。女性二人じゃけー看護師さんかと思うたわ。
違うよー。
こっちが婦長さんで、こっちが新人みたいな。
だから同窓会、同級生だってば。
婦長は怖くない? 大丈夫?

洋二と陽子の掛け合いに入ってこれるように
洋二が愛子にネタを振った。
愛子は困ったように手を横に振るだけだった。

怖がらんで大丈夫じゃけー。こいついっつもこんなじゃけ。

健が困った風な愛子のフォローに入った。
陽子が相手の素性を探ろうとした。

それでお兄さんたちは?
俺らさっき現場上がり。
ま、港湾関係だよ。荷役、荷役。
あーそれでたくましいんじゃねー。

陽子が健の腕をべたべたと触った。
健もまんざらではなさそうに笑った。
本当はドカタなのだが健は素性を明らかにするつもりもなかった。

そこに先ほど注文した飲み物が運ばれてきた。
店員ができればテーブルは一つでお願いしますと言うので
男達が移り4人は陽子たちの席に固まった。

陽子は健と一層近づいたので嬉しかった。
洋二も愛子と近づけたので嬉しかった。
店員がテーブルを戻している横で洋二が言った。

それじゃ取り合えずカンパーイ!

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