斉藤の馴染みのショットバーに入ると、ボックス席にカップルが2組、あとは女性が2人カウンターで飲んでいた。
カウンターの女性の1人は斉藤の知り合いらしく、斉藤が声をかけバーテンダーと3人で話し始めた。
で、残る1人の女性は2席離れてたんだが、なかなか憂いを秘めた瞳の美人。
俺から声をかけて「女男 男女」の並びで飲み始めた。
大音量でジャズが流れ、カップル間の会話はそれほど聞こえない感じの店。
悪くない。ナンパ目的ならぴったりの店じゃないか。
斉藤の奴、なかなかやるな。
俺が話しかけた女性は、東南アジア系のハーフという表現が似合いそうな顔つきの娘だった。
薄ぼんやりとした記憶だ。いや100%日本人だったとは思うが。
ただ、ちょっと元気がないってっていうか、会話は成り立つが、ずっと艶っぽい目で見つめてくる時間が長く、半分寝てるのかもなーと思ってた。
女性に見つめられるのは嫌いじゃない。狙われてる感もあり狙える感もあり、俺は楽しくてゾクゾクしてたと思う。
終電の時間が迫ってきて、斉藤は「頑張って。お先っす。」と、ずっと話し込んでいたお嬢さんと共に帰っていった。
あいつは終電に向けて慌ててたし、そもそも斉藤は恐妻家だし、あの二人はやった感じじゃないな。
ただ、ここも斉藤なりに俺に気を使ってたのかもしれない。
俺、もう独身だしな。お好きにどうぞってわけだ。
残された俺は、ハーフ娘と話をつなごうとしばらく頑張ってたんだが、あんまり会話が成立しなくなってきた。
どうしようかなーと思ってたら、そのハーフ娘が言ったんだ。
「ねえ、しようよ」って。
これははっきり覚えてる。その言葉にはゾクゾクしたね。
俺も結婚前はかなり遊んでたし、経験も豊富な方だと思うんが、そこまでストレートなの聞いたことなかったもんな。
それで、ハーフ娘の飲んだ分も含めて店の支払いは俺がもって速攻で店を出たんだけど、それが2時くらいだったかな。
お店もそろそろ閉店を迎えようとしてたから、ありがたがってたよ。
ハーフ娘は実は2杯くらいしか飲んでなくて、支払いは大した額じゃなかったんだが、たかが2杯程度であれだけ酔った感じになるのはお酒弱いのかななんて思ってた。
店を出たのは良いんだが、そのあたりのラブホなんて知らない。
駅前までハーフ娘と歩いて適当に停まってたタクシー捕まえて、どっか一番近いラブホって告げると、駅抜けて階段降りたところ左に行った方が良いよって運ちゃんが言う。走ってくれないの。
どうしようかなーと思ったんだが、酔ってるわりにハーフ娘の足取りはしっかりしてたし、俺に寄り添って「ねえ、まだしないの?」なんて言うもんだから、頑張って駅裏まで歩いた。
駅中が通れなくてちょっと回り道もしたが、そういう時のワクワク感はわかるだろ?
それでやっとラブホに到着だ。
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