うーん、泌尿器科だと俺の手には負えないなあ。
そんなこと言わないでくれ。問題はそこじゃないんだ。
つまりどういうことだ?
立つ女と立たない女がいる。勃起が尋常じゃない。頭がおかしくなりそうだ。
お前、大丈夫か。支離滅裂というか、その説明じゃ俺も何も検討がつかんよ。
ダメか。どうすりゃいいんだ、俺は。
どの道、電話でできることは知れてる…
(やれやれ。何か落としどころを見つけないと話が終わらないか。)
そうだな。1日かけて精密検査をやってみるか。
うん? 精密検査といと?
詳細な健康診断と思えばいい。頭のてっぺんから足先までMRIかけたりな。
それでどうにかしてくれるのか。
その結果を見て判断してやるよ。
本当か。助かる。
明日の10時半にうちの病院の受付に来い。
うん。
俺が紹介状を書いて受付にも依頼しといてやる。
すまん。恩に切るよ。
普通のことだ。心配するな。
どうにか落としどころを見つけた江波隆介は旧友との電話を終えた。
(やれやれ、これで安心だ。
この程度で引いてくれれば御の字だが、困ったもんだな。
次の同窓会では医者を首になったことにしておくか。まったく。)
おーい。もういいぞ。と木谷美和子の入室を促し、江波は紹介状の作成に取りかかった。
・・・
(よし。これで安心だ。)
東京先進医療センター病院に勤める脳神経外科の医師、それが江波隆介だ。
俺と奴は高校時代に何かと気が合い、よく一緒に遊んだ仲だ。
その江波が受診と検査を引き受けてくれたのだ。
間違いない。これで何が問題なのかがはっきりするだろう。
江波に迷惑をかけているとは露ほどにも思わず、電話を終えた俺は安堵し、ほんの少し落ち着きを取り戻した。
江波なら間違いない。安心だ。
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