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2016/11/18

「線虫」あの女の回(4)翌朝



翌朝、俺はうつらうつらの中で目が覚めた。
なんとなく目を開け、薄暗がりの中、自分の部屋ではないことに気が付いた。ホテルだ!

(しまった!)

と思い慌てて目を横にやるが、ハーフ娘は変わらず裸のまま横で寝ていた。
女が深く寝ていそうなのを確認すると、こっそりとベッドを降り、背広かけまで行ってカードと紙幣の枚数を確認する。
すべて無事だ。どうやら金を持って逃げるタイプの女ではなかったようだ。
まずは一安心ということか。

ベッドを立ったついでにトイレに行き、排尿しつつ少しだけ考える。
考えるといっても、中出しの言い訳くらいのものだ。
そしてその考えはまとまるわけもない。
すべて相手の出方次第なのだ。
まあ、放っておくわけにもいかん。
起こすか。

まったくまとまりのないままベッドに戻り、とりあえず脱ぎ散らかしていたパンツだけをはく。

おい。

肩をゆすってみるが、ハーフ娘はなかなか起きなかった。
部屋を暗くするために目張りしてある窓の扉を開け、朝の光を取り込む。

うん?

昨日はあれだけ美人に見えたハーフ娘だが、意外に皺も多く目の下にクマもあり疲れた顔をしていた。
よく見ると脇腹が異常に痩せ、腹はぽっこりと膨らんでいる。
酔った時は美人に見えるものか。まあそうだな。

おい。起きろよ。

どうにかハーフ娘の目を覚まさせることには成功したが、まだ寝ぼけているのか、どうにも目がうつろで会話が通じない。
通じないというか、あうあう言うだけで会話にならない。よく見ると体の動きも妙だ。
ジャンキーか? 何か背中にぞくっとしたものを感じた。
昨夜の彼女は酔っていたわけではなく、これが本来の姿なのかもしれない。
俺はハーフ娘に対する興味を急速に失っていった。

俺は急いで服を着ると、宿代に車代を加えて3万円を枕元に置き、フロントに電話を入れて先に部屋を出ることにした。

悪いな。先に行くぞ。

ハーフ娘は手を振るでも文句を言うでもなく、ただ焦点の合わない目を俺に向けていた。
俺はその目から逃れるかのように扉を開け、遠隔で鍵の開いたドアから部屋を飛び出した。

・・・

会社から早退し、家に向かう電車の中で、俺はハーフ娘とのことを思い出していた。
電車の中で若い娘、いや仮におばさんであっても、とにかく女性を見かけると猛烈に勃起してしまう状況は改善していない。
だが、あのハーフ娘のことを思い出すときには、不思議と勃起は収まるのだった。

(やはり病気をもらったか。泌尿器科に寄ってみるか。)

自宅のひとつ前の駅に大きな泌尿器科の看板がかかっているのを覚えていた。
そうだ。あそこに行こう。
 
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